ゴリ旅×貯金箱ストーリー(第4章:いよいよクライマックス!ゴリ旅に出発③)

あらすじ

飛騨高山&白川郷旅行も2日間が終了し、少し寂しさを感じるゴリ旅。

しかし、今日はゴリ旅の人生を明るくしてくれた白川郷への出発日!

昨日は旅行ならではの出会いがあり、今日の白川郷へは一緒に行くことに。

そんな、楽しいことばかりのゴリ旅は白川郷を見てどんな思いを抱くのか、、

第4章:いよいよクライマックス!ゴリ旅に出発③

「あー、良く寝た。」

現在朝の6時00分。昨日はお風呂に入ってすぐに寝たから睡眠時間は十分すぎるほど寝れた。

レンタカーの集合時間は7時だ。徒歩5分もかからないから6時50分に出ればいいか。

今日も大浴場と朝食バイキングを大盛りで食べ部屋に戻り一呼吸置く。

白川郷はかなり冷え込むみたいだ。ズボン2枚、上着はハイネックのインナーにトレーナーにアウター2枚。

「盤石だ。。」

これだけ着れば寒くないだろう。

時間になり、ここ最近感じたことのないドキドキとワクワク感を胸にホテルを出発する。

7時00分:ニコニコレンタカー

ホテルを出ると、昨日よりも雪が積もり現在も降っていた。

「白川郷平気かなぁ」

今日の白川郷は大雪の予報だ。

信じていくしかない。

2.3分歩くとニコニコレンタカーに到着する。

ゴリ旅「おはようございます!」

コウさん「昨日はどうも!(笑)」

など会話を済ませ、手続きを済ませる。

ここで1つ驚いたことがある。

それは、スタッドレスタイヤが常備されていることだ。基本はオプションで付けるものだと思っていた。

「さすが雪国。。」

レンタカーを借りた2人は早速白川郷へ向かうことにした。

8時00分:夢の白川郷到着

高山市内から白川郷へ行くには高速道路で行くのだが、山間部に近づくにつれ景色は一変した。

路肩は雪が高く積もり、除雪車が行き来している。

白川郷I.Cを降りる頃には、視界が悪くなるほど吹雪いていた。

「これ観光できるの?」

ゴリ旅は苦笑いでつぶやいた。それくらい雪がすごい。

駐車場に車を止めると足首が埋まるほどともっていた。

しかし、車を止めた大きな合唱つくりの建物が出迎えている。

ゴリ旅の心は雪の心配はあるものの集落を見ることへのワクワクが止まらない。

ゴリ旅は集落へと足を進める。

すると、まず初めにであい橋という桟橋に出会う。

そこから眺める景色は山々に積もる雪と雪の間に流れる川、真っ白な橋が幻想的でゴリ旅はすでに心を溶かされている。

桟橋を抜けるとそこには雪に覆われた三角屋根の家々が幻想的な景色を作り出していた。

朝が早いこともあり観光客は少なく、雪の降る音だけが響く静寂な世界。

だが、時々突風が吹き、舞い上がる雪で視界が真っ白になる。

「この吹雪じゃ長くは居られないかなぁ、、」

そんなことをつぶやきながら歩いていると雪かきをしていたお店の人が話しているのが聞こえた。

「今日も高速止まりそうだねぇ」

え、高速がとまる!?そうなったら帰れなくなるかもしれない。とはいえ、せっかく来たのだから目的の景色だけは見ていきたい。

吹雪の中を進み展望台へ向かうことにした。

普段は展望台息のバスが走っているのだがバス停がどこにあるのかわからないくらい雪に埋もれており、運休状態だった。

そこから展望台までの道のりは坂を上っていくだけだが雪がすごく足を取られながら進むため普段の2倍くらいの時間がかかる。

息が切れながらも、登りきりそこから見下ろす景色にずっと求めていた白川郷の景色は、、

なかった。

「おいおい、真っ白じゃないの。。」

そこには、雪と突風による真っ白い景色があった。

確かにここまで吹雪いていれば見えないか。と考えればすぐにわかることが思いつかないほど浮かれていたんだな。

そんな、残念な心を抱き、諦めてきた道を戻ろうとしたとき急に、

「雪が、弱まった。」

これは、チャンスだと思い、少し様子を見ることにした。

すると、今までは雪を舞い上がらせていた突風が、霧や雲を払い白川郷の景色を見せてくれたのだ。

今ゴリ旅の眼下に広がる景色は、合唱造りの屋根に分厚く積もった雪、川沿いに並ぶ家々、すべてが真っ白な世界に溶け込んでいた。

今では突風で雪煙が舞う姿にも幻想的と感じる。

「生きててよかった。」

そう思わせてくれる景色。今までいろんな景色を見てきたが、今見ている景色ほど感動したことはない。

これは、自分で頑張って旅行費を貯め、プランを立てて実現した旅だからこそ感じる気持ちなのかもしれない。

これは来てよかった。人生の中でも何かの分岐点になるかもしれないと感じた。

どれくらいの時間ここで過ごしたのだろう。目に焼き付け一呼吸置くと、

「そういや、寒いな。。」

景色に見惚れ、忘れていたが一度寒いと感じると我慢できなくなる。

寒さと吹雪の激しさに耐えられなくなったゴリ旅は、すぐに下山することにした。

集落に戻ると少し観光客が増え、お店が何店舗か開かれていた。

少し暖をとるためにお土産屋さんに入った。すると、

「この雪じゃ帰るのも大変だろうけど早く帰った方がいいよぉ」

お店の人がアドバイスをくれた。

確かに来た時より雪の高さが増していた。

「帰るか。」

帰り道にあった牛握り寿司とプリンを購入し帰ることにした。

駐車場に戻ると車が雪に埋もれかけていた。必死で雪を払いなんとかエンジンをかける。

高速道路に乗ると、「大雪のため、この先通行止め」の表示が出ていた。

「!!やば!」

幸い、降りるICまではいけそうだったため通行止めになる前に滑り込むことができた。

ギリギリのタイミングだったが、もう少し長居していたらきっと足止めされていたことだろう。

大吹雪の白川郷は、まるで別世界のような美しさと厳しさを併せ持っていた。

次に訪れるときは、もう少し天候がおちついた日を選ぼう。

そう思いつつも、あの雪景色と静けさは、一生忘れることのない旅の思い出となった。

12時00分:牛政(昼食)

高山市内に戻ると先ほどの景色とは打って変わり朝降っていた雪が解け始めていた。高山市内に戻ると先ほどの景色とは打って変わり朝降っていた雪が解け始めていた。

「安心だ」

白川郷の静けさとは違う安心感を感じていた。

現在の時刻は11時40分。レンタカーは13時まで借りているためまだ時間がある。

白川郷では食事をとっていないためお腹が空いたのだ。

口コミで調べていたお店があったのだが、時間がないため諦めていたがいい機会ができた。

「行ってみよう」

高速道路を降りて5分くらいのところにあるお店だ。

「飛騨牛食べ処 牛政」

入ってみるとお肉の香りが舞い込んできて一気にお腹が空いた。

メニュー表をみると驚きの価格。

しかし、せっかくの機会なので飛騨牛のカルビ、ロース、タン、ソーセージを注文した。

カルビは肉汁たっぷりでジューシー、ロースは油の甘味と共に肉の旨味が口いっぱいに広がる。

タンは程よい歯ごたえと旨味が絶妙。ソーセージは嚙んだ瞬間肉汁が弾け、スモーキーな香りが広がる。

「どれも絶品」

格別な飛騨牛を味わいながらみる雪景色に名残惜しさを感じつつも13時過ぎにお店をでてレンタカーを返却する。

14時25分:飛騨高山濃飛バスセンター 

レンタカーを返却し、最後のお土産を購入しバスへ乗り込む。

また6時間の長旅だ。

しかし、色々疲れたゴリ旅は熟睡しているうちにバスタ新宿についてしまった。

20時45分:バスタ新宿到着

「あー、帰ってきてしまった。」

と、ゴリ旅は現実に戻された気分になった。

だが、家に帰るまでが遠足!!

気を抜かず気持ちヘラヘラしながら帰路へ向かう。

家に帰ると楽しかった思い出と明日からまた頑張ろうの気持ちで寝るのだった。

エピローグ

飛騨高山と白川郷を巡る旅は、一冊の物語のようだった。

まず白川郷の写真に心を踊らされ、節約生活をスタート。目標金額に到達し、旅が実現することに。

ゴリ旅自身で旅の計画を立て、予算も考え、ついに旅の当日を迎えた。

久しぶりの旅にワクワクとドキドキを感じながら飛騨高山に到着。まずは、夜に散策した古い町並みの澄んだ空気が出迎えてくれた。

2日目には飛騨高山の魅力を存分に堪能。歴史を学び昭和の空気に触れ、飛騨牛という最高級のお肉を使用したミンチカツにコロッケを片手に食べ歩き。櫻山八幡宮で旅の安全を祈願し、夜にはグルメと地酒に酔いしれた。

三日目にはこの旅の一番の目的白川郷へ。

吹雪というアクシデントはあったが、合掌造りの集落が広がる景色に言葉を失い、展望台から見た白川郷一面の景色はまるで絵画のようだった。地元の人の心配もあり、早めに切り上げることになったが雪が残る道を歩くたびに、土岐の流れがゆっくりと感じられた。

旅の締めくくりはもちろん飛騨牛グルメ。この旅は食べることがメイン!?と言われてもおかしくないほど食の時間が長かった。牛政というお店で出てくるすべてのお肉が飛騨牛という豪華な食を堪能し胃袋を締めくくった。

こうして、夢だった飛騨高山と白川郷の旅は幕を閉じた。

だが、旅は終わりではなく始まりだ。日本全国回りたいという心がゴリ旅の中に強く流れた。

今回の旅で得た経験と思い出は、忘れることはないし次の旅への道標となる。

節約しながら、もう少し踏み込んで新たな目標と共にゴリ旅自身の未来もよくなるように頑張っていく。

そのために、今日も貯金箱の中に500円玉を入れるのだった。

旅は続く。次はどこへ行こうか。

コメント

タイトルとURLをコピーしました